刹那&子猫SS
「意外だね。刹那は一人が好きなんじゃないかと思ってた」
アレルヤが言う。
「そういう人間ほど、本当は温もりを求めているんじゃないか?」
ロックオンが答える。
「どんな猫なんだ?」
ティエリアの問いにロックオンは、
「真っ白な体毛の子猫だそうだ」
と言った。
「一度見てみたいな」
「私はあまり……」
言いよどむティエリアに、ロックオンは
「まあそう言うなよ。皆で見に行こう」
と告げた。
「で、名前はなんてつけたんだって?」
「エクシアだ」
「え?」
「彼らしいな」
アレルヤとティエリアが同時に答える。
幸いミッションはここ1週間ない。
3人はスメラギに許可をもらうと、軌道エレベーターを使って、刹那の住む、経済特区・東京へ向かった。
事前に刹那に連絡を入れてあるので、留守ということはないだろう。
ロックオン、アレルヤ、ティエリアの3人は刹那のマンションに着くとインターフォンを押した。
「ロックオン達か?」
刹那が問う。
「ああ。遊びに来たぜ。ついでに猫ちゃんの顔も拝ませてもらおうと思ってな」
刹那がドアを開ける。
その足元には子猫のエクシアがいた。すっかり刹那に懐いているらしい。
「じゃ、入ってくれ。昼食の準備をしていたところだ」
「お邪魔するぜ」
3人は刹那の部屋に入った。
「ミッションは?」
「大丈夫だ、ミススメラギに聞いたら、暫くないからゆっくりしてこいとのことだ」
「そうか」
みゃあ。刹那の足もとでエクシアが鳴く。
「ああ、お前もお腹空いているんだな。今準備するから」
刹那はそう言うと、ミルクと子猫用の缶詰の餌を準備した。
「みんなは何が食べたい? 今カレーを作っている最中だが、いやだったら別のものにする」
刹那の問いに、ロックオンは
「ああ、それでいいぜ。俺達も手伝おう」
そう言うと、ロックオンたちもキッチンでサラダ作りやご飯の盛り付けなどを手伝った。
狭いキッチンにむさくるしい男4人と1匹で一杯だ。
やがて食事が出来上がる。
刹那はテーブルにカレーの皿を並べ、ロックオンがサラダの皿を持ってきた。
アレルヤは飲み物を、ティエリアはデザートのゼリーを運んだ。
みゃあと鳴き、エクシアがついてくる。
4人は昼食を採り始めた。刹那の足もとで、エクシアもミルクの皿を舐める。
「どういう経緯で拾ったんだ?」
ロックオンが問う。
「この前、雨が酷かった時、買い物の帰りにエクシアが捨てられて鳴いているのを見つけて、見るにみかねて」
「そうか、刹那、優しいね」
アレルヤが言う。
ティエリアは足もとにすり寄ってきたエクシアを抱き上げた。
「子猫は初めて見るが、本当に可愛いな」
エクシアがみゃあと鳴く。
「しつけはちゃんとしているのか?」
ロックオンの問いに刹那が答える。
「ああ。一応トイレはもう完璧にマスターした」
「でもここマンションだから、飼っているの秘密なんだろう? 外には出さないの?」
「迷子になったら帰ってこられない。まだ子猫だから。外は車も多く走っているし、怖くて外には出せない」
アレルヤはティエリアから子猫を渡されると、そっと体を撫でた。
エクシアがごろごろと喉を鳴らす。
「俺にも抱かせてくれないか?」
「いいよ、ロックオン」
アレルヤがロックオンに子猫を手渡す。
みゃあみゃあとエクシアが鳴く。
「ロックオンお兄ちゃんでちゅよ~、エクシア」
ロックオンが赤ちゃん言葉になる。
エクシアはロックオンの頬をべろべろ舐めた。
「うわ、くすぐったい」
エクシアはロックオンの腕から降りると、刹那の足もとで丸くなった。
刹那たちは食事を済ませると、キッチンで洗い物を始めた。
「今日は泊っていくのか?」
「そのつもりだ」
ロックオンが答える。
「狭いぞ」
「大丈夫、床で寝るから。アレルヤとティエリアはソファーで寝ろよ」
「いいの? ロックオン」
「悪いな」
「気にするな。刹那はエクシアと寝るんだろう?」
ロックオンが言う。
「ああ」
「取り敢えず、寝る時間までゲームでもして時間つぶそうぜ」
「ならPS3の対戦ゲームでもするか?」
刹那が問う。
「そうしよう」
こうして、ガンダムマイスターたちと子猫のエクシアの夜は更けていくのだった。
FIN

















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