ティエリアSS
だが彼の意識は死んではいない。
ヴェーダと一体化し、永遠に地球を見守る守護者の役目に就いたのだ。
意識が永遠にあることは一種の苦痛だった。しかし、これがティエリアに与えられた試練であり、彼が創り出された本当の目的でもあった。
誰かに死を与えてほしい。
長い年月を過ごす間、ティエリアはそう思うようになっていた。
しかしその願いはかなわない。
誰もヴェーダに近づけないからだ。ヴェーダ自体も常に移動している。
肉体があれば死を迎えられるのに……。
しかし、彼は地球を、平和を見守らなくてはならない。
だからティエリア、いや、ヴェーダは地球を見守る。
今日も、明日も、1000年後も。
時々、仲間たちのことを思い出す。
変わらない自分を受け入れてくれたCBのメンバーたち。
自分を導いてくれたロックオン。
ティエリアがいま一番行きたいところはロックオンのもとだった。
今のティエリアを見て、ロックオンは何というだろう。
作りものの自分を笑うか? それとも認めてくれるか?
それは誰にも判らない。
今日も静かに時が過ぎてゆく。
ティエリアはヴェーダの機能をほんの少しシャットダウンした。
人間でいう、眠りにつくためだ。
夢でロックオンと会えるだろうか……。
そう思いながら、ティエリアはひと時の眠りについた。
FIN


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